よく占いに対して「当たる/当たらない」「信じる/信じない」なんて言うのを耳にします。ですが占いって本当は一言でそう言えるものじゃないんです。
今回は大きく3つにわけて解説致しますのでどうぞご覧ください。インチキ占い師を見抜く手助けになれば幸いです。
はじめに
占いとは、人の運勢、物事の吉凶、将来の成り行きを判断・予言すること。通常の知覚や合理的な推論によっては認識できない事柄に関して、一定の”しるし”を解釈することによって情報を得る方法のことを言います。
見えない分野を扱うので、正しいことを言っているのか、間違えているのか、そもそも悪意のある嘘なのか、そこを見極めることが最も重要なことになります。
占いは人類の歴史と同じほど前から存在するとされています。紀元前4000年ごろの文明でも、星を観察して季節の変化や天候を予測する天文学的な方法が占いの一形態として使われていました。そして古代メソポタミアや古代エジプトでは、星の動きや天体の位置に基づく占星術が発達しました。長すぎる歴史を持つ占い。皆様はどんな認識を持っていますでしょうか。
実は私の伯母も年収2千万円も稼いでいた元人気占い師で、私自身もある程度占いについて学んだことがありますので参考になることがあれば幸いにございます。反論したい箇所もあるかとは思いますが広い心でお読みください。
※詐欺師チェックのポイントだけこの様式(「※」「太字」「背景色グレー」)で記しますのでそこにも着目してください。
統計学
まずは最もベターな占い方法である統計を用いたものです。
主に「占星術」「風水」「数秘術」「手相占い」「姓名判断」などがこれに当てはまります。要するに占いと言って思いつくものの大半は統計です。
占星術
星の位置で何か変わるの?と思う方も多いと思いますが、最もわかりやすい例が潮の満ち引きです。あれも地球、太陽、月の位置関係による引力によって起きています。
さらに言うと、狼男の話も月の影響によるものですが、あそこまでの変化はなくとも結構月の満ち欠けで性格や体調が変わるという人も多くいます。
このように、わかるくらいの変化が星の位置関係だけで起こるので、占星術はある程度の信頼性はあるのだと思います。
風水
こちらは心理学的要素も多少ありますが、それを除けば少し呪術よりのものに分類されます。人が「そう思うから、そう感じるから、その現象が起きる」といった感覚が近いでしょう。
ただそういった性質上、個人が家庭でやる程度ではたいした効果はないとも言われています。(強く信じ込んでいればある程度の効果はあるのでしょう。)
風水を専門にやっている方には否定されるでしょうが、基本的には広範囲かつ大勢を巻き込んでやることで効力を発揮するのだそうです。
鋼の錬金術師はご存知でしょうか。都市全体を使った錬成陣、あれをイメージするとわかりやすいですね。
※風水系の場合は必然的に物を購入する機会が増えると思います。自分が本当に必要だと思う物なら買って良いのですが、向こうから強引に勧めてくるようであれば詐欺師率大です。
数秘術
数秘術は、数字に意味があるという考えに基づいた占術です。例えば0は完全性、1はリーダーシップや創造性、2は協力や調和、8は豊かさや無限の可能性、等々、それぞれの数字に意味があり、それを使って占います。
ここから派生して電話番号の下2桁で占うなんて某有名占い師さんもいますが、そのように数字を使ってあれこれの性質を読み取っていくのがこの数字系占いの基本スタイルです。
性質を読み解くのには強いですが、一般的に人が占いに求める「未来」についてはめっぽう弱いという特性があります。一様の傾向を掴む程度ならできるのですが、それでも占星術と比べるとだいぶ弱いです。
なので占星術だったり手相だったり他の占術と組み合わせることが必須と言えるでしょう。
※数を用いたこの系統は独自スタイルの占い師が多いです。なので正しく占えているかの判別も難しいところがあります。自分に合うか、信頼できるか、で今後の関わりも決めていいのですが、信頼したからこそ余計な個人情報の数字を教えてしまわないように気を付けてください。
手相占い
みなさんご存知、手のひらの線を見て占う手相占い。こちら、左右どちらの手を見るか、どちらが先天性/後天性のものだ、等も占い師によって違いますし、なんなら手相の意味合いからして全く逆の意味でとったりもします。めちゃくちゃ占い師個人の解釈によるんです。
なのではまればめちゃくちゃ的を射る、はまらなければ全くの見当違い、みたいな解釈が多々発生してしまいます。
しかも、手相は変わります。
手相が変わると言うことを、占いが当たらない理由として使うこともできるし悪い相だったとしても気を落とすことはないという方面で使うこともできます。
良くも悪くもけっこう便利(小声)。
※占い師によって解釈がとても変わるので、数秘術同様に占い師が言っていることが正しいかどうかの判別が難しいです。なので自分に合うと思った占い師さんを基本的には信じて構わないのですが、やはり不安を煽ったり物を買わせようとしてくる場合はほぼ詐欺師だと思って良いでしょう。あと普通にセクハラで異常に手を触ってこようとする人もいるので気を付けてくださいね。
姓名判断
続いては個人的にあまり信頼度は高くないとは思っております姓名判断です。一般的にもそんなにこれに左右されて生きている人は少ないと思います。
故細木数子氏の芸能人たちへの改名の件、分かる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。言われた通りに名前を変えても全く売れなかったりそのままフェードアウトしていったりといったことがありました。このように名前を変えたところでなあといった印象を持っている方は多いと思います。
ですが、我が子が誕生したとなると話は変わってくるのが人間の面白いところですね。少しでもいい名前をつけてあげようと、普段は一切気にしない姓名判断に頼ったりするのですから。
”それ”に対して本人がどう思うか、どう感じるか、やはりこれなのです。逆に言うとこれこそが占いの本質なのです。
スピリチュアル
次にスピリチュアル占いです。
「タロット占い」「ルーン占い」等、そして幅が広いですが「霊視」もこれです。
タロット占い
ルーン占い
霊視
さあやって参りました霊視です。人の霊だとかオーラだとか見えるという人たちの占術でいわゆる霊能者ですね。占い師の中にもこういったものを扱って占う人はけっこういます。
ズバリ、見える人はいます。それ自体は嘘ではありません。実際にその見えたものによって本人しか知りえない情報をバンバン言い当てる人はいるものです。
ですが、霊視に関して問題点があります。
「色(オーラ等)が見える人」「未来に起こるビジョンが見える人」「守護霊が見える人」「守護霊が見えて会話もできる人」「生霊だけが見える人」「前世の姿が見える人」等々、このように霊視ができると一概に言ってもみんな見えているものが違うんです。しかもその強弱もあります。オーラひとつとっても、オーラには階層があると言われており、どの段階の色が見えているかもその霊能者によって違います。
つまり何が言いたいかというと、霊能者によって言っていることが違うということが多々あるのですが、それは嘘を言っているからではなく、見えているものが違うからということです。
なので占ってもらう側はどこをどう自分の中に落とし込むかが大事になってくるのです。何か一つを盲信してもいけないし、当然全否定するのもよろしくありません。
だいぶオカルトよりな説明になってしまいましたが霊能者のあれこれも科学的に証明できるものでもありません。「正しいので信じてください」という気持ちは微塵もありませんのでご安心下さい。自分の信じたいものを信じてください。あと当たり前過ぎるので書きませんでしたがテキトーに言ってるだけのインチキ霊能者もたくさんいますのでそれはご注意くださいね。
※こればかりは言い当てられたかどうかで判別せざるを得ません。ですが本当に見えている方は自分というよりも自分の後ろとか斜め上だとかを見てなにかの情報を得ていることも多いです。そこを逆手にとる詐欺師もいるでしょうからやはりなんとも言えないのが正直なところですけどね。ぜひとも次の項目のリーディングの欄も留意してください。
心理学(心理的スキル)
そして最後。こちらもだいぶ幅が広い上、詐欺師が使う主な手法もだいたいこれです。
「心理テスト」「色占い」「夢占い」「リーディング」が心理学を用いた主な占いです。
心理テスト
心理テストは誰しも一度はやったことがあるのではないでしょうか。「あなたは森の中を歩いています。目の前に現れた動物はなんですか?」みたいなやつですね。
相手に質問を投げ掛けて、その返答から性格を読み解いていくのに使います。これは占いに限らず実際の心理カウンセリングの場であったり治療の一環として使われたりもします。
※占いにおいてこれは軽い挨拶のようなものです。私だったらここから情報を得るというよりは”話を聞いている時、選択肢を選ぶ時、答えを聞いた時、そのあたりの「仕草」”から人物像を割り出します。これは後述するコールドリーディングの技術なのですが、私はこの場合は主に肩周りの角度と向き、そして目の動きに注意を払います。
脱線しました。心理テストで詐欺とかは気なしなくて大丈夫です。
色占い
こちらは好きな色を(複数)選んでもらい、その色(の組み合わせ)から占うものです。私の伯母がメインで使っていた占術でもあります。
心理学的に言うと色彩心理学ですね。例えば赤はリーダーシップ、攻撃性、黒は権力、壁、など色によって様々な意味があるのですが、それを占いに応用するといったものです。
これは普通に心理学を学んでもわかることなのですが、人の気分や性格というのはものの見事に色に表れます。
そして面白いことにここで言う色と先ほどさらっと書いたオーラの色って基本的に同じ意味合いを持っているんです。スピリチュアルではありますがここに関しては科学と同じ結論を持っているわけです。
※伯母を擁護するわけでもないのですがこれに関してはほぼほぼ心理学、つまり科学ですので詐欺もなにもないんですよね。となるとこの占術でなにが必要かと言いますと、圧倒的に洞察力と話術なんです。私の伯母はスピリチュアルな能力は何もありませんでしたが、”相手の性格や求めるもの、そして距離感の掴み方”がとにかく上手かったです。それによってラポール(すみません最後に書いてあります)を構築していったのでしょう。
夢占い(夢診断)
続いては夢占い。この記事を見て下さっている方は、その日見た夢の意味をネットで調べたことがあるという方がほとんどではないでしょうか。
スイスの精神科医であるカール・ユングの「集合的無意識」の理論では、夢の象徴やイメージは個人のみならず普遍的な意味やシンボルを持つとしています。かみ砕いて言うと、見た夢の内容から深層心理で何を思っているかがわかるということです。「何かに追いかけられる夢はストレスに追われていることを表しています」とかが有名ですかね。
これも他者への占いで使う場合は数日間の夢を聞けばその人がどんな状態にあるのかがだいたいわかってきますね。
※これはもうユング心理学の話なので占い師がどうこうというよりは現代科学とユングが正しいかどうかというそれだけですね。
リーディング
やって参りましたリーディング。スピリチュアルにおける霊視同様、心理学におけるリーディングは大きなポイントです。
リーディングというのは文字通り相手の情報を読み解くことを言います。read=読むですね。そしてこれはホットリーディングとコールドリーディングの二つがあります。
ホットリーディング
これは相手の情報を事前に知り、そこから読み解くことを言います。例えばテレビで占い師が芸能人を占う際、いくらでも事前に情報を得られますよね。スタッフから聞くこともできますし、普通にネットで調べることもできます。そう言った情報からこの人はこんな人だろうと予測を立て、実際に相対したときに、いかにもその場でわかったかのように立ち振る舞うのです。
お分かりの通り詐欺にもってこいの手口なわけです。
コールドリーディング
こちらはまた文字通りなのですがホットの反対で、(事前情報ではなく)その場で得た情報から相手を読み解くことを言います。
そんなことできるの?と思う方も多いかと思います。ですがこの技術はだいぶピンキリで、初歩的なものならばそんな難しいことをやっているわけではありません。メガネをかけていたら視力が弱いんだな/伊達メガネならオシャレさんなんだな、等、このような予測をただひたすらに積み重ねていくだけです。
もう少し踏み込むと、「カバンを壁側に置いたから警戒心が強いな」「つま先が自分じゃない方向を向いているから気持ちが違う方にあるな」「鼻をよく触るから嘘をついている可能性が高いな」「考える時に目線が○○を向いているからやっぱり嘘をついているな」等々、いくらでもあるのですが、人間というのは必ず心が言葉や動きに表れてくるものなのです。
身に着けているものに対して先ほどの”色”を使っても更なるリーディングができます。リーディングができる材料は驚くほど多く存在するのです。
こういうリーディングの技術はメンタリストであったりFBIや日本の警察も、ごく当たり前に使っているものなんです。情報が事前に知られていない状態であったとしても、このようにいくらでも人の心理って見抜けてしまうんです。
初見で自分のことを見抜かれたら、「この人はホンモノ(の占い師)だ」って思ってしまいますよね。これが詐欺師が蔓延する理由の一つでもあります。
※コールドリーディングに興味のある方は、単純に行動から見抜くことに関する本だと個人的にはこれ↓がわかりやすいかと思います。
※正直に簡潔に述べますと、詐欺かどうかを見抜くことはもう当人の洞察力に依拠するとしか言えません。ですがだからこそ、こういう技術が存在すると言うことは知っておいて頂きたいです。
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