最近YouTubeでも嘘を広める人が増えています。量子力学という科学を用いたインチキスピリチュアラーが増えているのでご注意下さい。
PART1
はじめに、この記事は誰を傷つける気持ちも一切ありません。只々、より良い人生にするための手助けとなればと思って書いております。ご自身の考えと違っていて不快に思うことがあっても広い気持ちで読んで頂ければと思います。
また、スピリチュアル界は本当に詐欺師が多いので、それを見抜くヒントとしても使って頂けると幸いです。
科学においては、「○○論」だったり「○○説」という言葉には注意が必要です。論とか説とかいうものは個人の主張であったりまだ確定されていないことに関して使われることが多い言葉です。逆に「○○の法則」のように法則がつく言葉だったり、固有名詞として存在できているようなものは基本的に事実として捉えて大丈夫です。
そこに留意するだけで、この記事も世のスピリチュアラーの方々の言うことも、より理解度が深まると思います。(ダーウィンの進化論のようにグレーゾーンな言葉もありますが。)
論と説なのに「証明されている」と言って説明してくる人は詐欺師か勉強不足の人なので信じないようにしてください。
引き寄せの法則とは
まず引き寄せの法則とはなんぞやということなのですが、一般的には「思考や感情が宇宙のエネルギーに影響を及ぼし、その結果として望むものを引き寄せることができる。」という考え方を指します。簡単に言うと「欲しいものは手に入るし願いは叶う」というこの世に存在すると言われている宇宙の法則のことです。
最も有名な実現例はサッカーの本田圭佑選手や野球の大谷翔平選手ですね。二人とも子供の頃から将来の理想の姿を思い描き、紙に書き、実際にほぼほぼその通りに夢を実現させているんです。ワイドショーでも取り上げられていたほど結構話題になった話なので知っている方も多いと思います。
あと世の大金持ちもだいたいこの引き寄せの法則によってお金を得ていると言われていて、日本の所得額一位にもなったことがある斎藤一人さんも講演会などでよくこういった話をしています。
実情
問題はここからです。引き寄せの法則がどんなものなのか、それぞれみんな言ってることが違うんです。
「潜在意識で思っていることが実現する」「波動を上げる(良い感情でいる)と願望が叶う」「思った瞬間に既に叶っているけど叶わないのは自分で拒否してるから」「無意識下で一瞬一瞬パラレルワールドを移動してる」「感情通りのことが具現化する」等々、ざっとこんな考え方があります。
基本的には大別すると、「思い込み(潜在意識)が具現化される」と「現在の感情が未来の出来事をつくる」の2つになります。
前者は、「自分がお金持ちだと思っている⇒お金持ちの生活」「自分は恋人がいて当然⇒恋人が簡単にできる」「宝くじは当たるもの⇒高額当選する」のように、自分がそう思い込んでいるからその結果が起こったのだという考え方です。逆でいくと、「学がないから簡単な仕事しかできない⇒稼ぎの良い仕事ができない」「自分はモテない人間だと思っている⇒恋人ができない」「宝くじなんて当たるわけがない⇒当選経験なし」のような感じです。
自分が信じ、思い込んでいることがその通りに現実で起こるということです。
「自分でそう信じているのに引き寄せができません!」という意見に対しては、「潜在意識ではそう思っていないからです。表面的に信じていると思っているだけで実際はそう思えていないんです。」という解答をされてしまうのが一般的です。
「飛べると信じていたら飛べるんですか」という問いに対しても「本当に信じていたら飛べます」と返されます。
なんだかけっこう宗教チック。
しかもずるいもんで、「本当に飛べると思い込める人間はいないので、それがその通り現実化されているだけです。」って言ってくる人も多いのでなんだそれって感じです。
後者は、この世界は全て「波長(振動)」でできているという考え方です。感情というものは波長であり、その周波数と同じ周波数の物が引き寄せられてくるというものです。
ラジオの周波数を合わせて聴きたい番組の電波をキャッチするのと一緒です。
幸せな出来事を引き寄せたいならば、それと同じような周波数の感情で過ごしていれば良いということです。
こちらは体感的にもわかる方が多いのではないでしょうか。普段からニコニコしていて、常に楽しんで生きている人って、実際に良いことばかり起きていますよね。
さらに言うと「類は友を呼ぶ」という言葉。生きていれば必ず感じたことがあると思います。自分でも周りの人でも、似たような人たちってなぜか勝手に近づいてきますよね。
「気が合う、すなわち波長が合う」なんて言われ方もしますね。
PART2
ここからは引き寄せの法則で使われる用語と考え方を考察/解説していきます。
量子力学
純粋に霊的視点で語られる場合も変わらずあるのですが、最近ではそれに加えて量子力学という分野の研究を用いてスピリチュアル世界の説明をする人たちが急増しました。ここで使われる研究は主に3つです。
- 観測した瞬間に現実が確定する
量子には粒と波の性質があり、観測者がそれを観測した瞬間に粒と波のどちらかに確定されるというものです。つまりこの世界も自分が”そう”認識すればその世界として確定されるという解釈に使われます。 - パラレルワールド
多世界解釈という解釈に基づくもので、この世界は可能性の数だけ平行に存在しているという考え方です。引き寄せの法則によって「自分の求める世界が構築されるならば他の人の求める世界が成り立たなくなるからおかしい」という反論に対してはこのパラレルワールドの解釈で成立させられます。 - 超弦理論
この世の物質や力は、全て「弦」や「ひも」のようなものによる振動パターンでできているという理論です。このパターンによって素粒子として振る舞い、それが集まり原子になり、さらに集まり分子になり、以下略、といった考えです。大事なのはこの「振動」です。つまり前述した波長の話と絡んできます。この世の全ては振動から成り立っているのだから、物質も思考も全て振動であり、波長とはこれらが生み出すもの。だからこの波長を合わせれば同じ波長のものと同調するのだという考え方です。
量子力学の観点からのスピリチュアル世界の説明はだいたいがこの3つをベースにしています。
また、「望んだことは叶う」という説明の際、この量子力学系スピリチュアラーの中でもインチキな人がよく例えに使うのが「水道水を飲む話」です。
「あなたは喉が渇いています。台所に向かい、蛇口をひねっただけで水が出てきて、飲むことができます。ほら、望んだことが叶いました。あなたは蛇口をひねると水が出てくることを完全に信じており、信じていたからそれが現実に起こったわけです。」
せっかくなのでもう一つ。
「あなたは飲食店に来ました。カレーが食べたい、ラーメンも食べたい、と頭の中で考えています。カレーを食べる世界とラーメンを食べる世界のどちらの可能性もあるわけです。店員さんにカレーをお願いしました。すると、数分後にカレーが出てくるわけです。注文したことによって一つの世界に確定し、カレーを食べる世界を現実化させたということです。」
この二つをあなたはどう考えますでしょうか。きっとこの説明で引き寄せの法則を信じる人もたくさんいることだと思います。
ですがこれ、あくまで「これに似たような流れ」というのを説明するためにこの例えを出すならまだわかるのですが、「これが引き寄せの法則です。あなたは既に引き寄せているのです。」って意味で言ってきているのであれば私にはインチキにしか思えません。
先ほど書いた「信じていても空を飛ぶことはできない、なぜなら空を飛ぶことを本気では信じられないから」というのがあるならば、そもそも信じるってなんなのって話です。
人の赤ちゃんは空を飛べないなんてことは知りません。それにも関わらず、飛ぶことはできません。逆に水道なんて見たことがなくても蛇口をひねれば水は出ます。
カレーもラーメンも売り切れているかもしれません。言い間違えて注文してしまうかもしれません。店員さんが聴き間違えるかもしれません。伝達ミスで厨房に注文がそもそも通ってないこともあります。つまり何が言いたいかと言いますと、何一つ確定なんかしていないということです。自分がどう望んでいたって、どれも確定なんてさせていないんです。
後述する内容も読んで頂ければどんどんわかると思うのですが、引き寄せの法則っていうのはそもそもこういうことじゃないんです。インチキさんにご注意ください。
バシャールとエイブラハム
「バシャール」と「エイブラハム」という存在はご存知でしょうか。めちゃめちゃ簡単に言うと宇宙人です。
チャネリング(霊的だったり高次元のものにアクセスすること)によって繋がり、そこから宇宙の法則、現実の想像、自己成長など様々なことを教えてくれる存在です。
宇宙人と言いましたが肉体があるわけではなく、高次元に存在する「情報の集合体」のようなものです。
これに関しては個人的にはここの信頼度は結構高めです。私が聴く限り、何の話をしている時でも一切論理的な破綻はなく、常に整合性がとれているように感じます。単に知能指数の高い人間がその姿を装って語っているとも思えないような完璧さです。
信じるかどうかはその人次第で構わないのですが、知らなかった方はぜひ調べてみて頂きたいです。
降霊術とか、そもそも霊を信じますかというのとも似た話ですね。
また、この二人はたまにそれぞれ違う答えを言うことがあるのですが、それは表現の仕方が違うだけで根源的な意味合いでは言っている内容は同じです。単にどちらの表現の方が自分にしっくりくるか、くらいの感覚で接して大丈夫です。
あとエイブラハムの教えには、「感情のスケール」というものがあります。これは感情や気分のレベルを階層的に表現したもので、エイブラハムの教えにおいて、感情が私たちの思考や現実創造にどのように影響を与えるかを示すツールとして用いられます。
また、ボルテックスと呼ばれる感情のスケールの上位に位置(愛、喜び、感謝、平穏、満足感など)する、高いエネルギーを持つ感情のレベルにいる状態だと、自己の望む現実を引き寄せる能力が高まり、創造性や幸福感が向上すると説かれています。
つまり愛と感謝の気持ちを持ち、楽しくご機嫌でいると願望も叶うのだと言っているのです。
そして面白いことに、これと同じことを言っているものが科学的に存在します。それはキネシオロジーというものです。
キネシオロジーは、筋肉の動きや体の姿勢を調べることで、身体と心のバランスを改善するための補完療法や健康技術です。直訳すると「筋肉学」となってしまうのですが、ここでの「筋肉」は単に身体の筋肉だけでなく、身体のエネルギー、ストレス、感情なども含みます。
これを用いたキネシオロジーテストでは、ポジティブな物を身に着けたり考えたりしているときはより力が強まり、逆にネガティブな物を身に着けたり考えたりした場合は力が弱まるということがわかっています。
このキネシオロジーテストはエイブラハムの教えとほぼ同じことを言っているのです。
実例としてはコミュニティがわかりやすいです。歴史を見ると明らかなのですが、私欲や暴力で作られた国家はすぐに滅び、愛や人助けで作られた国家は長く続いています。
昔ながらの特撮やアニメ等でも悪党は滅んで愛のために動く正義の味方が勝ちますがそれも同じことを言っているのでしょうね。(最近は愛は前提で、その中でそれぞれの正義でぶつかり合う物語が増えています。)
キネシオロジーテストに関してはこちらの「パワーか、フォースか」という本に詳しく書かれています。けっこう難しい内容でしたがとても参考になりました。気になる方はぜひご覧ください。
潜在意識
意識は、普段私たちが認識している「顕在意識」とその奥深くにある「潜在意識」があると、スピリチュアル界隈では言われています。よく例えられるのは”氷山の一角”という言葉です。
顕在意識は外から見える氷山の上の方の部分で、潜在意識はその氷山の下にある見えない部分のことを指します。
これもまた流派によって潜在意識、インナービーイング、ハイヤーセルフ、等々いろんな言い方をされるのですが、本質的には言ってることは同じと思って構わないです。
こうやって違う言葉を使うからみんな解らなくなるんですけど、それぞれ違う角度から解釈しているので仕方ないと言えば仕方ないんですよね。
エイブラハム的には私たちが認識している部分というのは、身体のほんの指先程度の部分しかないそうです。私たちが私だと認識できている部分はたったそれだけなんだそうです。氷山のように、ほとんどが認識できない部分ということです。
また、心理学や自己啓発の世界では95%が潜在意識だと言われています。
そして面白いことに、物理学の世界ではこの世の通常の物質が占める割合は約5%、約27%が暗黒物質、約68%が暗黒エネルギーと言われています。すなわち、約5%と約95%の割合なんです。
意識の世界と同じ。これはとても興味深いですよね。
人は周りの世界を、目を通して見ています。では、その目自体はどうやって見ますか?
鏡のように映し出すものを間接的に見ることは可能ですが、自分の目自体を見ているわけではありません。自分の目を見るため、認識するためには他の何かが必要なんです。
意識も同じです。自分で自分を認識できているのは、その意識を通した自分だけです。意識自体を認識するには他の何かが必要なんです。
科学的にも意識の解明はまだまだ遠い未来の話でほとんどわかっていないんですよね。脳科学的にはクオリアがどうとかってなっているのですがめちゃくちゃ難しい話なので割愛させて頂きます。
ちなみにAIの進歩でAIが感情や意識を持つようになった場合、それこそが人間の意識の解明に繋がるのではないかとも言われています。
私が個人的に思うのは、脳みそを構成するものを原子、素粒子ってどんどん細分化して考えていくと、全て宇宙内にあるもので構成されているわけですし、そもそも脳みそって宇宙の法則そのものだと言えるんじゃないかなとも思うんです。
そう考えると上述した5%と95%の割合も腑に落ちますし、スピリチュアルで言う意識が世界を創造してるっていうのも整合性がとれる気がするんですよね。
それでこの辺研究されてないかなーと思って調べた結果出逢ったのが「量子脳論」という考え方で、これもこれで面白いので興味のある方は調べてみてください。
アファメーション
ポジティブな文言を繰り返すことで、自己肯定感やポジティブな思考を強める技法のことを「アファメーション」と言います。心理学や自己啓発の分野で広く使用されています。
スピリチュアル界隈では、「潜在意識の書き換え」ということをする時に主に使用されます。
「私は大金持ちだ。」「私は彼に愛されている。」のような自分の求める姿を何度も何度も繰り返し自分に言い聞かせることによって、本心からそう思い込んでしまおうということですね。
アファメーション自体の効果はある程度あるのですが、そもそも「潜在意識の書き換え」という言い回しはツッコミどころがあるというかなんというかといった感じです。
先ほど書いた「意識」なのですが、こんなにも複雑で不明瞭な「意識」というものを指先程度しかない自分が「書き換える」なんて大それたことできると思いますか?
指先の意志ってそもそも身体全体の意志じゃないですか。脳からの指令で指が動くわけですから。大いなる意志に沿って動いている小さな存在がその大元を変えようと思うってまず理屈がおかしいわけです。逆に言うと、指先がそうしたいと思うことって、そもそも大元である身体全体もそう思ってるってことです。書き換えるもなにもってことなんです。(指先だけ意志に反して動いてたらそれ完全にエイリアン的なのに乗っ取られてるやつ・・・)
潜在意識というかなんか、なーんか違うもっと良い言葉があると思うんですけどね。。。難しい。。。
あくまで指先がどうっていうのはエイブラハムの言葉を借りた例えで、氷山であったり他の何であっても一緒です。
と書いていた今この瞬間気づいたのですが、「潜在意識の書き換え」という言葉を使う人って、意識は潜在意識と顕在意識の二つが並列に、対等に存在しているという感覚で言っている人もいるのかなと思いました。それなら言いたいことはわかります。ですが意識が二つ共存してるってデメリットしかない気がするし、心で例えると二重人格的な何かなのではという感じがしてしまいます。
そうではなく、そもそも意識≒潜在意識であり、その中にある微小で自覚することができる部分が顕在意識なのだと思います。認識できていない部分の方が圧倒的に多いのですから。
あとですね、意識に関して最重要ポイントとも言えることがありまして。
瞑想をしたことがある人はわかると思うんですけど、人って思考を止めることってできないんですよね。やったことない方は試しに”脳内に何も浮かばせない”ということを数十秒でいいのでやってみてください。それっぽいことができたとしても、気づいたら勝手に思考が浮かび上がってきているはずです。
つまり、人の思考は自分の意志で生み出しているのではなく、無意識下で勝手に生み出されているのです。
これを知ると後述する「決定論」の話も、より理解が深まります。
メソッド
メソッドとは、特定の目的を達成するために使われる手法や手順のことを言います。アファメーションもメソッドと言えばメソッドなのですが、それ以外にも引き寄せの法則関連で使われるものがあります。
調べて頂けるとわかるのですが、ほぼ全てのメソッド説教者が論理的に破綻したことを言っています。
ですが、もし「本人がそう思っていることが現実になる」が正しいと仮定した場合、その論理的に破綻したことだとしてもその人の中での真実であればそのメソッドもその人の中では正しいことになってしまうので、解明のしようがないといったところではあります。
正直、私はこのメソッドに関してはほぼ信用しておりません。
正しいことと言うのは論理的に説明できるものです。そこに不確定な要素(今回の場合スピリチュアル世界の話)があったとしてもです。
例えば数学。数学というのは決められたルールの通りに組み立てるもの、すなわち論理そのものです。わからないものがあった場合それをαだとかxだとかに置き換えて解きますよね。それでもルール(論理)が破綻することは絶対にありません。
このメソッドを語る人たちは、その人の中では正しいのかもしれませんが、再現性が微妙です。つまり、小説と同じなんです。小説のその世界の中では正しい、それに過ぎない、そういうことです。
これがその人にしか当てはまらないかもしれないし、大勢の人に当てはまるかもしれないし、自分だけ当てはまらないなんてこともあるかもしれません。
まあ思っていることが現実になるのであれば否定できる証拠もないのでやはりなんとも言えませんね。
仏陀
約2500年も前に生まれた仏教ですが、なんとその仏陀の教えとスピリチュアルで言われていることは共通点が多いと言われています。イエス・キリストが生まれたよりもさらに500年程前ですから驚きです。
縁起の法、無我の境地、因果の法則などもまさしくそうなのですが、その中でも涅槃(ねはん)について少々。
教えの一つに「涅槃(苦しみや執着からの解脱、究極の平和)には、火や水、空間などにもいかなる隔たりもない」というものがあります。これは、涅槃の境地において、物質的な要素や個別の存在に対する隔たりがなくなることを表現しています。
少しかみ砕いて言うと、自分と言う個で区切るのではなく、自分も他人も、周りの物も全て”ひとつ”であり、そこに境界はないということです。
仏陀的な説明で言うと上の3例がそうなのですが改めて言うと、体内に取り込んだものも排出された後に周りに影響を及ぼし、その循環で全てが回っているということです。
時の流れが錯覚を起こしている(循環に時間がかかる)だけで、もし早送り機能があるならばそれで再生してみればわかりやすいです。自分の呼気も一瞬あとには雨の一部となっているかもしれません。動物の糞で育った食物を食べて生命が育ったりもしますね。
全ての相互作用でこの世は成り立っているのです。
スピリチュアル的に言うと「ワンネス」という言葉で語られます。全体性や統一性を表す言葉で、すべてのものが一体化している状態を指します。この概念は、分離されたものではなく、すべての存在がつながり合って一つの全体を形成しているという理念を表します。哲学的にもこの表現を使うことはあるのですが、スピリチュアル的にはさらに精神までひとつだという話にもなってきます。
科学的に言うとそもそも物質とは何かという話になってきます。物質は細かく見ていくと、原子の集まりです。ですが原子の構造って実はスカスカなんです。
原子を東京ドームとすると、その原子を構成する原子核と電子はそれぞれ野球ボールとビー玉くらいのサイズ感しかないんです。野球ボールのまわりを東京ドームくらいの広さでビー玉が飛び回っている、それが原子なんです。ほんとにすっかすか。
物質はこの隙間だらけのものが集まって出来上がっていて、電子の配置や電荷の相互作用によって結びついているだけなんです。それを除けばまさしく境界はなくなります。わかりますでしょうか。人の手と手が触れあった時、触れた感触があるのは、その電気の力があるからなんです。
自分が自分だと思っている身体、周りの物体、全てが本来隔たりなんてないのです。砂場で水を使って団子やお城をつくるのと一緒です。本来は別の存在として別ける必要すらない存在なんです。
仮想現実/ホログラム
仮想現実説というものを聞いたことはありますでしょうか。簡単に言うと、この世界は誰かが作ったコンピューター上の世界ということです。ですがここを論ずると結局一周して考えても考えなくても変わらない話に戻ってくるので割愛します。ソードアートオンライン(小説/アニメ)をご存知の方はわかりやすいと思うのですが、めちゃくちゃ面白い話であることには変わりないので気になる方はググってみてください。
似て非なるものなのですが、様々な科学者がこの世界はホログラムだと語ってもいます。
私自身も仮想現実というよりはこの世界はホログラムだと言う方が理に適っていると考えています。
バシャールとエイブラハムが高次元の存在だと書きましたが、この世は3次元、4次元の世界ではありません。想像ができない領域、感覚は存在します。実際に現代の物理学でも10~11次元まではあるだろうと考えられています。その中で、私たちには4次元までしか認識できる術がないというだけです。
現代でも、VRゴーグルをつければ視覚に関しては実際と近しい体験ができます。同じように、五感全てをそのように体感できるようになったらどうでしょう。それこそ先ほど書いたソードアートオンラインの話なのですが、もう実際に体験するのと何も変わらない世界なんです。(ソードアートオンラインは仮想現実の世界ですが。)
つまり、物質はそこにあるように感じられているだけに過ぎないということです。
夢の中でも似たような感じですね。その時はそこにいて、そこにあって、と認識していますが実際はそこには何もありません。脳が作り出しているだけです。その人がそう感じていてそう認識しているものこそがその人にとっての現実なのです。
決定論
決定論とは、物事のすべてが予測可能であり、あらゆる出来事がその原因によって必然的に起こるとする哲学的な考え方のことです。
物を落としたら下に落ちると予想できますよね。
物を投げたら、その各ベクトルその他諸々を計算すればどのように飛びどこに落ちるかも予想できるし、逆に言えば投げた瞬間には既に決定しています。
このように、これらの事象は情報さえ揃えば全て計算できるものです。すなわち、この世の出来事(未来)も全て予想できるし、同時に、既に決定しているのだという考え方です。
ですが、これは古典力学(ニュートン力学)による考え方のため、近年は量子力学の発展やカオス理論などがこの考えに疑問を呈しています。
これは量子力学ではこの世の現象には確率的な要素があるという見方があるためです。これに関しても「まだ解明できていないだけで確率的な要素はなく最初から決まっている」と考える専門家も多くいるため実際のところまだどちらが正しいとも言えません。
また、ラプラスの悪魔というものはご存知でしょうか。
古典的な物理学の観点から、宇宙の物理的な法則に基づいて運動する全ての粒子の状態を完全に把握できる存在がいた場合、未来のあらゆる出来事を予測し、過去の全ての出来事を再構築することが可能だろうというもので、もし全ての粒子の位置と速度が完全に把握できれば、未来や過去の出来事はその法則に基づいて予測・再構築できるのだという仮説です。
この悪魔は超人的な知識と計算能力を持ち、物理的な法則に従って粒子の運動を正確に予測できると仮定されています。
ラプラスっていろんな小説やゲームにも出てきますが、ポケモンにもいますよね。そのラプラスも高い知能を持っているという設定がありますが詳しくは不明。ですがなんとフーディンのIQは5000もある設定だそうです。この世の全てを記憶しているのだそう。
ちなみに人類で最もIQが高いと言われているのはジョン・フォン・ノイマンというハンガリー生まれのアメリカ人数学者です。IQは300と言われており、コンピュータの基礎を考え出した人物です。今のコンピュータはノイマン型と呼ばれています。
有名なアルベルト・アインシュタインが160~190、レオナルド・ダ・ヴィンチが180~190と言われており、ノイマンがどれだけの天才だったかがわかりますね。
ちなみに平均が100前後で、東大生平均が120前後と言われています。
脱線しましたが話を戻しまして。
スピリチュアルの世界では、「人生は最初からある程度決まって生まれてくる」という考え方を持っている人が多くいます。
霊的な方面で言うと、霊界にいるうちに次はどのような人間としてどのような人生を送るか、すなわち次の一生でどんな経験をするのかということを予め決めてから生まれてくるというものです。
引き寄せなどそちらの界隈でも似たように、霊界にいるうちに決めるまでとも言わずともだいたいの大枠は決まっていて、その通りに物事は運び、嫌な出来事も大きな枠の中では必要なことだという考え方があります。
スピリチュアルと一言で言ってもそもそも霊なんて存在しないという流派もあるので、ほんと幅広いんですよね。けどこのような決定論的な考えを持つ人は案外多いです。
また科学的にもブロック宇宙論というものがあり、これは「過去、現在、未来が同等に実在し、時間は一種のブロックのようなものであり、過去から未来に向かって一連の出来事が固定されている」という考えです。
この考え方では、過去、現在、未来はすべて同等に存在し、時間は単にこの「ブロック」の中を移動するようなものであり、未来への移動や出来事の発生はあらかじめ確定しているとされます。言い換えれば、私たちが時間を過ごしているように見えるが、すべての出来事は既に存在し、過去から未来に向かって広がっているとされるのです。
加えて、アファメーションの項目でも書いた「意識」なのですが、上述した通り「意識」は自分の意志に関係なく勝手に浮かび上がってくるもの。その観点でも自分で意思決定して行動しているというよりは、無意識/潜在意識からそう動くように指示されている、すなわち、予め行動が決まっていると考えることもできますよね。
さてどうでしょうか。この辺りの考え方はなんとも言えませんかね?
決まっていても決まっていなくても証明どころか論じようがない上に、パラレルワールドの考えを用いるとますます困惑します。事象Aが起きようが起きなかろうがそれぞれ平行世界に分岐するのだと仮定した場合、それは起きてもいるし起きていないとも言えますからね。
PART3
個人的なこの世界の解釈
以上の通り、一言でスピリチュアルと言ってもあまりに考え方に幅があることが分かって頂けたかと思います。引き寄せの法則もそうです。
みんな同じことを語っているつもりでも、単語ひとつとっても違う定義で話していたりするのです。だからみんな混乱する。
明らかにおかしなことを言っている人もいれば、ひたすら科学的にアプローチする人もいますし、言語化が難しい話であることを逆手にとって詐欺行為を働いている人も大勢います。
全体の理解度が高まれば被害者も減るでしょうから、私はそのお手伝いができればと思っております。
そしてまあ結局何が正しいのって話で、最後に私の個人的な見解を少し述べます。
諸々を合理的に考えて、以下の4つが比較的正しいと言えることなのではないかと思います。
1.波長に近い現象が起こる
これは上述しましたが、やはり「類は友を呼ぶ」の体験が大きいです。これを体験したことがない人はいない程じゃないでしょうか。趣味が同じだからとかだけじゃなく、そうじゃなくともいい人の周りにはいい人がいるし、悪い人の周りには悪い人が集まります。
そしてもう一つ、「悪いことが重なる」という現象です。”ついてない日”ってありますよね。なぜかただひたすら嫌なことばかり起こる、そんな日。
反対に楽しい気分でいると良いことが頻発するということを体感したことがある人も多いかと思います。
自分の感情だったりそういうものと近い現象が起こるのだと仮定すると納得できます。
2.思考が現実化される可能性は比較的高い
心理学で「選択的注意」というものがあります。これは、人間の注意が特定の情報や刺激に無意識的に集中する現象です。願望を強く想ったり紙に書いたりすることで、それらに関連する情報を無意識の内に集めようとする傾向があるのです。それにより、結果として願望を実現するのだという可能性は実際とても高いです。
また、この世界がホログラムだと仮定した場合も、やはり脳が作り出す「想念」と「波長」というのは大きく影響するでしょう。アスリートは理想の結果を残すべくイメージトレーニングを欠かしません。成功者も自分が将来ある姿をイメージしている人が多いです。
3.ある程度未来は決まっている
そして3と4は少し踏み込んだ発想なのですが、私個人が五分五分で思っているものです。
まず一つ目、未来はある程度決まっているのではないかというものです。
願望が湧いてきてそれを強くイメージすることで未来を創っていくというのが一般的ですがその逆で、既に未来はある程度決まっていてその未来の通りになるべくして願望が湧いてきているという考え方です。バシャールやエイブラハム、そして数々の引き寄せの達人と言われる人が言っていることに「良い気分でいれば放置していれば叶う」というものがあり、プラス上述した霊的な視点の予め決まった人生、そして宇宙ブロック論、等々、みんな言い回しは違うのですが未来は決まっていてそれに自分が抗わなければ良いだけと考えると割とどれも辻褄は合います。その大枠の中で、自分自身で未来を選択しているのではないでしょうか。
4.古典力学は常に働いている
そして最後です。私は「信じ込めばその通りになる」という考え方に対しては割と反対派です。空は飛べません。思った通りになるのであれば精神疾患を抱えている方たちがいろんな現象を呼び起こしているでしょう。ですが同時に、思っていることは割と現実化するものだとも思っています。そこの違いはなんなのか。それが「古典力学は常に働いている」ということです。
人がどう思おうが、古典力学はこの世界の法則の一つとして存在しています。そしてそれに反さない範疇で「波長」が反映されるのではないかと思っています。
たぶんこの定義がたった一つ存在するだけで、ほとんどのスピリチュアラーが言っていることも、ほとんどの科学至上主義者の言っていることも、どちらも包括できると思うんですよね。
そして、個人が持つ想念だけじゃなく、人類全員それぞれの想念が混ざり合い、矛盾が生まれないような状態、それこそが世界であり宇宙なのではないでしょうか。だから古典力学同様、誰がどう思おうが変わらない”現実(空を飛べない等)”というものもあるのだと思います。
おわりに
高い波長(良い気分)で、かつ自分の感覚に抗わない。そして願望のイメージを強く持つ。これがスピリチュアルと現代科学を統合して考えた、最も合理的なスタイルだと思います。
これは私の体験談なのですが、私は『幸福を感じる時間(10秒前後)を一日に5回程、且つ一日の内、ネガティブな感情よりもポジティブな感情でいる時間の方が長い』という生活を過ごした期間、欲しいイベントのチケットはどんな倍率でも全て引き当てたという経験があります。偶然かもしれません。ですが、この経験からもやはり自分の感情を自分でコントロールし、ポジティブな状態でいる時間をどれだけ長く保てるかが幸福のカギなのではないかとは考えています。
あと引き寄せの法則を活用できているであろう有名人たちをまとめた動画なんてものがYouTubeにありましたので参考までに貼って起きますね。
何を信じても何を信じなくても、あなたが最も幸せでいられる状態が一番大切です。
スピリチュアルだって科学だってどちらもどこかは正しいしどこかは間違っています。
皆様が楽しく過ごせることを願っております。
こちらもご覧ください⇒スピリチュアルを信じてる人は知性が低いってほんと?
0 件のコメント:
コメントを投稿